Page 7 - 第4部応用事例編ver60_Neat
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ICカードアンテナ周辺回路構成
・差動増幅LC直列共振回路 デカップリング回路 トランジスタへの電源
水晶発振子(XTal)による13.56MHzの発振回路で生成された通信キャリア信号は差動信号生成回路でCARRIER信 供給用高周波チョー
号とその反転信号N_CARRIER信号が作られる。その信号を差動増幅回路が受けてLC直列共振回路を駆動する。共振 ダンピング ク
用のLは、アンテナへの出力インピーダンス変換トランスの一次巻き線のLが使われる。 共振コン
・差動増幅回路のベース回路 アンテナ
差動増幅トランジスタのベースの直流バイアスは、インダクタンスでGNDレベルにバイアスされている。これはトランジス へ
タのエミッタに抵抗が入っているのでコレクタ電流が変化するとエミッタ電圧も変化する。それに伴いベースのスレッショ
ルド電圧も変動することになるのでベース入力はグランドを中心に13.56MHzを振るようにバイアスを安定させる目的で 出力トランス
L7及びL11を入れる。しかしエミッタの変動の影響は受ける。13.56MHzの発生回路側の直流バイアスと差動増幅側の インピーダンス整合
ベースバイアス回路は異なるのでCを入れて交流結合させる。
・差動増幅回路の入力インピーダンス整合(C49,L7 C51,L11)
差動信号生成回路(Ex-OR)の出力インピーダンスと差動増幅トランジスタ(Q)の入力インピーダンスとのインピーダン
ス整合をC49とL7及びC51とL11で行っている。整合により
13.56MHzの反射をなくして、Ex-ORから差動増幅回路に最大の電力を伝達させる。
位相のずれが生じないようにする。
① 前段のEx-ORと差動増幅回路のベース間との直流バイアスの違いがあるのでCによって交流結合を行う。Cの大きさ
は13.56MHzで充分小さなインピーダンスになるよう選択される。実装されrている0.01μFのインピーダンスは
Z = 1 = 2π 1 = 1.2[Ω]
ωC ×13.56 ×106 × 0.01×10−6
② インピーダンスの整合 インピーダンス整合 インピーダンス整合
EX-ORの出力インピーダンス、差動増幅Trの入力インピーダンスが不明であるが上記の交流結合用の ASK10%変調回路
C(C49)を入れたことによる容量リアクタンスの増加があるので少なくともこの容量成分を打ち消すために
誘導リアクタンスを並列に入れることで整合をとる。少なくともCの値を0.01μFとした場合この容量リアク
タンス成分を打ち消すのに必要な並列に入れるLの値を求めてみると
スミスチャートを使って直列コンデンサの移動量は、(Z0は不明なので50Ωとして算出) バイパスコン
i = 1 = 1 ×13.56 ×106 = 0.024
CZ0ω 0.01×10−6 × 50 × 2π
この移動量を打ち消すために並列に入れるLの値を求める
L = 50 = 50 = 24.5[μ H ]
iω 0.024× 2π ×13.56 ×106
以上から、C49の容量リアクタンス成分を打ち消すためにL7の値が選定されていると思われる。
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