Page 11 - 第4部応用事例編ver60_Neat
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非接触ICカードの通信インターフェース基本技術 <計算例1> L = μ0N 2S よりLは、巻き数の2乗に比例するので
電磁誘導(変圧器の仕組み)ー2 V1=100V f=50Hz 1次と2次巻き線比=2:1 l 二次巻き線のLは1/4の250mHと設定
・入出力電圧の関係式 L1=1000mH L2=250mH とすると 相互インダクタンスは
相互インダクタンスMを使って、入力電流 I1 に対する出力
電圧 V2 の関係は、次式であらわあされる。 1 L12 = L1 = 1000mH = 500mH 負荷抵抗 一次電流 二次電流
4 10 2.235 4.415
V2 = jωMI1[V ] 同様に V1とI2の関係は M= L1L2 = L1 L1 = 42 2 20 1.214 2.337
V1 = jωMI2[V ] 30 0.858 1.59
I1 = V1 + M I2 = 100 + 1 I2 = 0.32 + 0.5× I2[ A] 40 0.684 1.206
ω L1 L1 2π 50 2 50 0.582 0.969
・二次側に負荷抵抗を接続した場合の関係式 ωLI1 60 0.518 0.811
70 0.474 0.697
V1 − jωL1I1 + jωMI2 = 0 V1 ωMI2 負荷抵抗を変化させて一次電流と二次電流をORCADで 80 0.443 0.611
シミュレーションし各負荷抵抗における一次/二次電流を 90 0.42 0.544
V2 − jωL2I2 + jωMI1 = 0 読み取った表を示す。 100 0.404 0.491
200 0.343 0.247
V2 = ZL I2[V ] ωMI2は、一次電流を流 051112kyousin 300 0.33 0.165
しやすく働く 400 0.323 0.124
・一次電流と二次電流の関係 R7 P3 R8 500 0.324 0.099
600 0.323 0.083
前記V1の式から TX3 700 0.322 0.071
800 0.321 0.062
V1 − ωL1I1 + ωMI2 = 0 → ωL1I1 = V1 + ωMI2 0V 1 0V 0V 1 0V 900 0.321 0.055
V2 I
1000 0.32 0.05
DC = R9
I
V1 + ωMI2 V1 M AC =
ω L1 ω L1 ω L1 L1 1000
TRAN = sin(0,141V,50Hz)
I1 = = + I2[ A]
L1 1000mH
励磁電流 0 L2 250mH 0
<計算例1> 051112kyousin
P2 R5
V1=100V f=50Hz 1次と2次巻き線比=1:1 励磁電流
無負荷でも流れる電流(二次側が無負荷の時に一次側に流れる電流が励磁電
L1=L2=1000mH とすると 相互インダクタンスは R4 TX2 流の大きさ)。よって励磁電流は小さいほうが良いが励磁電流を小さく抑えるため
には、インダクタンスを大きくしなければならないのでトランスが大きくなる。
M = k L1L2 より結合計数k=1とすると M = L1 0V 1 0V 0V 1 0V 励磁電流は理想的なコイルの場合は電力を消費しないが、実際には巻き線の抵
RI6 抗とか渦電流による損失などが生じるのでトランスの変換効率を上げるにはイン
V1 100 V4 I ダクタンスを大きくして励磁電流を下げなければならない。
ω L1 2π 50 80 励磁電流の目安は負荷電流の10%程度とも言われる。
I1 = + I2 = + I2 = 0.32 + I2[ A] DC =
AC = 1
TRAN = sin(0v ,141v , 50Hz) 0
負荷抵抗を変化させて一次電流と二次電流をORCADで 0 L1 1000mH
シミュレーションし各負荷抵抗における一次/二次電流を L2 1000mH
読み取った表を示す。
負荷 一次電流 二次電流 変圧器一次/二次電流 V1 V2測定電圧 9 変圧器一次/二次電流 2 測定電圧
10 7V V1=99.4V V2=49.5
20 8.3 8.278
30
40 4.492 4.515 9 5
50 8
60 3.083 3.104 7 4.5
70
80 2.387 2.365 4
90
100 1.91 1.91 3.5
200
300 1.636 1.602 6 3
400 5
500 1.418 1.38 4電流 2.5
600 電流
700 1.252 1.212 2
800
900 1.127 1.08 3 1.5 励磁電
1000 流
100000 1.026 0.974 2 励磁電 1
1流 0.5
0.586 0.492
0.456 0.329 0 0
10 30 50 70 90 200 400 600 800 1000
0.401 0.247 負荷抵抗 10 30 50 70 90 200 400 600 800 1000
0.372 0.198 負荷抵抗
0.357 0.165 一次電流 二次電流 一次電流 二次電流
0.347 0.141
0.34 0.124
0.335 0.11 トランスのシミュレーション
トランスの一次電流と二次電流の関係をシミュレーションしたが
0.331 0.099 Microcap/OrCAD は、粗同じ結果が得られ計算結果に近い値が得られた
SIMEtorix は、一次電流は二次電流を反映しない結果が得られた。
0.316 0
二次電流=0
(励磁電流)